デイケアセンタ―の講座で気をつけていること


*作品について

・デイケアセンターの講座で皆さんに描いていただく作品は、皆さんにお楽しみいただけるよう、専用に描き下ろした作品です。

 

・作品には出来るだけ12色のパステルの色がそのまま生かせるか、パステルにない色を使う場合にも12色のパステル内で、簡単に作れる色を使うようにしています。

 

・講座のお手伝いをしていただく方にも一言で何をすれば良いのかわかるように、工程が複雑にならないように配慮しながら作品を描いています。


*道具について

デイケアセンターの講座も他の講座でもパステルを粉にするもの以外は同じ道具を使っています。

 

パステルを粉にする道具としては、通常の講座はカッターを使っています。しかしデイケアセンターでは、カッターを使えない方もいらっしゃるので、網を使ってパステルを粉にしています。

 

パステルを粉にする網として、一般的にはぼかし網や茶こし等が粒子の細かい粉を作れるのでよく使われていますが、網の強度が弱いので、デイケアセンターでは、網が破れにくい天かすすくい等の網を使っています。

写真は左側の丸い網が、デイケアセンターで使っているパステルを粉にする網です。

右側の四角い網がパステルアートでよく使われているぼかし網です。

写真のぼかし網は最初はデイケアセンターでも使っていましたが、3回目の講座で網が切れてしまいました。切れた網はそのまま使うと怪我をする危険があるので、今ではぼかし網を講座で使うことはありません。


*ステンシルについて

通常の講座では、ステンシルはご受講の皆さんに、画用紙を使ってご自分でお作り頂きます。

しかしデイケアセンターでは、カッターを使用しないため、ステンシルは事前にご用意させていただいています。

ステンシルはカラーのクリアファイルから作っています。

色の無いクリアファイルでは、視力の弱い方には画用紙に置いた時に、ステンシルが見えずらくなる場合があります。

ステンシルの型の位置がどこにあるか、わかりやすいようにカラーのクリアファイルを使ってステンシルを作成しています。

 

ご使用くださる皆さんが怪我をなさらないように、ステンシルの角は落として丸くなっています。

 

クリアファイルのステンシルは画用紙の上では滑りにくくて良いのですが、静電気が起こりやすいので、画用紙に張り付いたり、机に張り付いて取りにくい場合があります。

そのような時にステンシルが取りやすいように、右上にマスキングテープでつまみをつけています。

 

ステンシルのカラーに決まりはありませんが、一つの作品に複数のステンシルを使う場合には、1枚ごとに色を変えています。今の作業にどのステンシルを使えば良いのかわかり易いように、ステンシルを色分けしています。

 

 


*ウェットティッシュの注意点

パステルアートは指を使って着色していくアートなので、作業の途中で手に着いたパステルを落とすためにウェットティッシュやおしぼりを使用することがしばしばあります。

 

ウェットティッシュまたはおしぼりを使用する場合は、濡れたままの手で、パステルや画用紙を触らないように注意しましょう。

 

パステルは濡れてしまうとそのまま色が定着してしまいます。画用紙の汚れや他の作業に支障が出る場合がありますので、ウェットティッシュやおしぼりをお使いいただいた後は、パステルや画用紙を濡らさないように気を配ります。

 

パステルや画用紙以外にもテーブルを拭いたり、作品の下に敷いたコピー用紙の汚れを拭いて間接的に画用紙を濡らしてしまう方がいらっしゃいます。

 

また作品近くにウェットティッシュを置いてしまい、作業に夢中になっているうちに、画用紙がウェットティッシュに触れてしまっていたり、画用紙が上に乗ってしまい、濡れてしまう場合があります。

 

使用後のウェットティッシュやおしぼりの管理にも注意を払う必要があります。

 


*きれいな作品を仕上げるために

パステルを粉にする際に、必要以上にたくさんのパステルを粉にしてしまうことが多々あります。

 

一つの作業が終わったら、マメに余ったパステルの粉を落とすようにしましょう。

 

余分なパステルの粉は、作品を汚したり、テーブルや衣を汚す原因になります。

また、作品も汚す原因になりますので、要らなくなった粉はまめに捨てるように意識します。

 

画用紙の上の余分なパステルを落とすためには、おしろい用のブラシやコットンやカット綿を使いましょう。

 

画用紙をこすってしまうと、パステルの色が定着してしまうので、余分なパステルを落とす場合は、こすってしまわないように、優しく掃く様に落としてください。

 

 


フィキサを使用時の注意

パステルアートが描き上がった後には、必ずフィキサ(スプレー)で、パステルの粉を画用紙に定着します。

 

フィキサを使用する場合は、必ず喚起に気をつけてください。

製品によってはかなり香りの強いものがあります。

 

空気の流れのない部屋で大量に使いますと健康を害しますので、換気をしたり、フィキサだけは別の部屋で行うなど、使用に注意を払ってください。

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